【譲渡企業】行列のできる有名寿司店の事業承継

塩釜から全国、
そして海外へ


譲渡側
株式会社塩釜港(宮城県)
前社長 鎌田 秀也様

口コミから行列のできる人気店へ

 

<御社の沿革を教えてください>
私は18歳から35年間塩釜の魚市場で勤務し、競り人などを務めて魚の「目利き」力や人脈を広げてきました。市場で働きながら45歳で創業し、2022年は20周年の節目の年でした。
私は、寿司は握りませんが、仕入れを一人で担当しています。毎朝4時に市場に行き、午前中に3回行われる競りに参加した後、午後は店に顔を出すといったサイクルをずっと変わらずに続けています。
売上高は開業以来右肩上がりで減少したことはありません。コロナ禍でも売上高に大きな影響はなく、平日でも行列ができて、最大で200人以上が並んだこともあります。 宣伝広告を出したことがありませんので、これらの人気はすべてお客様や関係者からの口コミによって評価いただいたものです。皆様の後押しがあってこそだと思っています。

事業承継のきっかけは奥様

<事業承継を考えたのはいつ頃ですか>
私自身は、これまでがむしゃらにやってきましたので、元気なうちはとことんやろう、と事業承継は考えていませんでした。しかし2021年末頃、創業以来ずっと傍で支えてくれた妻が、私の健康面や会社の将来を気遣ってメインの金融機関に相談してくれました。相談を受けた支店長がすぐに動いてくださり、話がとんとん拍子に進むことになりました。

「廻鮮寿司塩釜港」を愛してくれる人に譲りたい

<M&A成立のポイントを教えてください>
『「廻鮮寿司塩釜港」のことをよく知っていて、愛してくれる人』に引継いでもらいたい、と考えていました。
Three Sun株式会社の立花社長は楽天野球団の前社長で、もともと常連のお客様でした。来店されるたびにSNSで「マグロが美味しい」と褒めてくれたり、知り合いの方に来店を勧めたり、「廻鮮寿司塩釜港」の大ファンのひとりでした。
交渉を進める中でも、会社の将来を一緒になって考えてくれたので、この人に任せようと思いました。
譲渡が成立した当日は、従業員から盛大な拍手で祝ってもらえました。また、立花社長と2人で挨拶に伺った市場の関係者や取引先からも、口々に「おめでとう」と言ってもらえたので、いい事業承継ができたと実感しています。

すべてはタイミングが肝要

<M&Aの交渉はいかがでしたか>
この事業承継は、様々な偶然が重なった結果だと思っています。
創業20周年の節目であり、その他にも多くの偶然が重なっていて、つくづく「ご縁」を感じました。すべてはタイミングが肝要だと感じました。
事業承継は人生で一度きりのことなので、いざ始まってみると不安もありましたが、会社や従業員の将来のためと前向きに考えるようになってからは、とてもすっきりした気持ちで交渉を進めることができました。
業績が好調な時期にM&Aを考えたことも、うまくいった要因のひとつだと思っています。

ここまで細かく手伝ってくれるとは思わなかった

<AOBAの対応はいかがでしたか?>
メインの金融機関の紹介ということもあり話を聞きましたが、正直に言うと、初めはそれほど期待していませんでした。
しかし、実際の交渉が始まると、親身に相談に乗ってくれて細かい手続きも丁寧にやってくれました。譲渡後も、細々したことに対応してもらい、AOBAさんにはとても感謝しています。

「廻鮮寿司塩釜港」を日本一のブランドに

<M&A後について教えてください>
譲渡後も会長職として会社に残り、人材の育成やノウハウの引継ぎを行っていきます。
従業員は、立花社長とのコミュニケーションが日々のモチベーションにつながっているようです。
立花社長は、『一緒に「廻鮮寿司塩釜港」を日本一のブランドにしましょう』と言ってくれました。さらに、国内だけでなく海外への展開も視野に入れています。
創業してからは、休みなく仕事に打ち込んできましたが、今後は適度に休みながら、会社が大きくなっていく姿を一番近い場所で見ていきたいと思います。

AOBAから

誰もが知っている御社の事業承継をお手伝いできて本当に良かったです。御社が日本一の寿司店になるのをAOBAも応援しています。本日はどうもありがとうございました。