【譲渡企業】50年以上の業歴を誇る鉄工業の事業承継

従業員のために、

M&Aでさらなる発展を目指して

譲渡企業

有限会社志渡鉄工所(秋田県)

前社長 志渡 輝夫 様

50年以上の業歴があり、業績も右肩上がりで推移

事業の沿革・魅力を教えてください

当社は昭和43年に秋田市内にて私の父が設立し、50年以上の歴史があります。私は2代目として平成11年に父から代表を引継ぎ、妻と2人で会社を守ってきました。

事業内容は、秋田県や隣県を中心に、各種配管や鉄骨の加工のほか、機械器具の据付工事などを行っています。県外に出張することも多く、体力的にきつい仕事ですが、とても楽しく仕事を続けてきました。

最近では受注も徐々に増加し、業績も右肩上がりで伸びています。

これまでも売上は安定していましたが、営業を積極的にしてきたわけではなかったので、まだまだ売上高が増加する余地はあると思っています。

従業員はベテランが多く、確かな技術力で取引先からは信頼をいただいています。

当社を理解してくれる、古くからの取引先に任せたいと思った

事業承継を考えた経緯を教えてください

事業承継は、私が70歳を過ぎたころから考え始めました。後継者がおらず、自分の健康面も考慮すると、長くは続けられないと思っていました。周囲では事業承継や廃業も増え、万が一の時には私も廃業を視野に入れていましたが、従業員や取引先のためには、なんとかして事業を継続させなければならないと考えていました。

2年程前からは、今回当社を引き受けていただいた佐田建設工業の佐田社長に相談していました。佐田建設工業は当社の古くからの取引先で、当社に出向者もいます。佐田社長であれば、当社のことをよく理解してくれていますので、事業を承継し、さらに発展させてくれると考えていました。

ただ、やはり顔見知り同士での話合いでは、なかなか事業承継という繊細な話を突っ込んですることもできず、進展がないまま2年が経ってしまいました。

事業承継はもっと簡単だと思っていた

<M&Aの交渉はいかがでしたか>

私は一度、当社の代表に就任した際に父から株式を承継しています。

事業承継を考え始めたばかりのころは、専門家に依頼せずに事業承継を行うことが可能だと思っていましたし、いざとなればすぐにでもできるものだと思っていました。

ですが、いざ事業承継に向けて打合せを重ねてみると、株式の譲渡の価格や手続き、どのような書類を集めたらいいかなど、わからないことだらけでした。

1年以上当事者同士で打合せを行いましたが先に進まなかったため、メインの金融機関に相談しました。金融機関からAOBAさんを紹介していただかなければ、さらに長い時間がかかっていたと思います。

交渉が始まってからは、資料の収集や現地調査、設備の確認など思ってもいなかった手続きが数多く発生し、とても大変でした。もう少し簡単に手続きできるものと思っていましたが、お相手があることですので、今となっては、安心して引継いでもらうために必要なことだったと思っています。

煩雑な手続きを、何度も足を運んで対応してくれた

<AOBAの対応はいかがでしたか>
最初は専門家に依頼すべきかどうか半信半疑でした。実際には手続きも煩雑だし、集める書類も多かったので、自分最初はAOBAさんを含め専門家に依頼すべきかどうか半信半疑でした。手続きは顧問税理士に任せれば問題ないと考えていたからです。ただ、実際には手続きも煩雑だし、集める書類も多かったので、専門家の支援なしでは完結できなかったと思います。何度も足を運んで対応してくれたので、AOBAさんの対応にはとても満足しています。

心機一転、より一層の飛躍に向けて

<事業承継を終えてどのような気持ちですか>

取締役として当面の間は業務に携わりますので、まだ気は抜けません。ただ、新しい社長が若い力で当社をよりよくしてくれることを期待していますので、ほっとひと安心しています。取引先や知人に事業承継を終えたことを話すと、まだやれたのではないか、ととても驚かれます。ですが、会社をより発展させていくためには、今がベストタイミングであると強く感じます。現に、この度挨拶した取引先からは、これを機に新規の受注も頂戴しました。これからの発展がとても楽しみです。

代表者が変わったタイミングだからこそ変えられるものも多いと思いますので、これからは会社の良いところは伸ばし、改善すべきところはどんどん改善してもらい、従業員が働きやすい環境を作ってもらいたいと思っています。私も、会社に残っているうちは全力で応援したいと思います。

AOBAから

志渡様のご協力のおかげでスムーズな事業承継が実現できました。志渡鉄工所様の今後の更なるご発展を祈っております。本日はどうもありがとうございました。