【譲渡企業】独立開業の夢を叶えた動物病院の事業承継

動物たちと飼い主の

幸せを願い決意したM&A

譲渡企業

株式会社シャーロッツ(宮城県)

前社長 丸山 淳雄 様

動物たちと飼い主にやさしさとおもいやりのある獣医療を

事業の沿革・魅力を教えてください

1994年に個人事業主として独立し、2007年に法人成りしました。間もなく30周年を迎える節目の時期です。

大学卒業後横浜で勤務医となり、その後独立に併せて故郷である仙台に戻ってきました。

当時、東北は、関東に比べてまだまだ動物病院の数も少なく、動物たちへの治療やよりよい生活の理解は進んでいませんでした。

猫や犬はそこにいることがあたりまえ。お金を払って治療するわけでもないし、特別お金をかけてキャットフードやドッグフードを食べさせることもなかった。

私はその現状を少しでも良くしたいと思い、仙台で開業することを決めました。

開業してからはあっという間でした。

日々、目の前の症例と向き合い、昼も夜も休みもなく動物たちのことを考えてきました。

開業当初は、お風呂に入る少しの間だけが心休まる時間でしたが、携帯電話が普及してきたときは、世間は便利になったと喜んでいた一方で、私にとっては場所を選ばずに時間を奪っていく恐ろしい道具でした(笑)

コロナが流行りだしてからは完全予約制にして、動物たちとその飼い主により深く向き合うようにしました。

動物は、人間と違って言葉を話さない分、より慎重に診療する必要があります。 「やさしさとおもいやりのある獣医療を」をモットーに、動物たちとその飼い主が笑顔で暮らすためのお手伝いを続けてきました。

できるだけ早い事業承継が動物たちの幸せにつながる

事業承継を考えた経緯を教えてください

私はこれまで会社を経営していると思って働いてきたことはありません。

いち臨床獣医師として、動物たちやその飼い主を救いたい一心で働いてきました。

動物病院は、命と向き合う現場に常に身を置いていますので、当たり前のことを当たり前にこなすことがとても大変で、とても大切です。

私も還暦を迎え、これまで通りの診療を行うことに難しさを感じてきました。日々進化する獣医療に関する知識を吸収することや、手術を行うための集中力などは、診療を始めた頃とは比べるべくもありません。

勿論、このまま獣医師を続けることもできましたが、できるだけ早めに次の世代に引き継ぐことが、結果として動物たちとその飼い主の幸せや獣医療の発展に寄与するのではないかと考え、事業承継することを決めました。

長期にわたる事業承継を覚悟したが、タイミングに恵まれた

事業承継の決め手はなんでしたか

幸いにも、事業承継のお相手は、早い段階で見つかりました。

動物病院を事業承継するにあたっては、設備を使い続ける必要がありますし、これまでの患者さんとそのご家族に気に入ってもらう必要もありますので、お相手を見つけるのに長期間を要するのではないかと覚悟していましたが、とてもタイミングに恵まれたと思います。

当院を承継してくれた大鋸谷さんは真面目で誠実な獣医師です。

この業界では、30代は独立のタイミングです。

独立にあたって事業承継を考えている獣医師がいると聞き、最初は知人からの紹介でお会いしました。

大鋸谷さんは若いながらも時を惜しんで勉強していることは聞いていましたし、実際に仕事ぶりを拝見した結果、この人にしようと思いました。

M&Aはそれぞれの歴史を次の世代にバトンタッチさせる重要な仕事

<AOBAの対応はいかがでしたか>

事業承継は勿論初めてのことで、わからないことだらけでした。

AOBAさんは、質問すればすぐに答えてくれましたし、こちらのニーズをしっかりと聞いて、それに合った提案をしてくれたことがありがたかったと思っています。

また、大鋸谷さんは、今回の事業承継で独立の夢を叶えることができました。

経営のノウハウがない中で事業承継をするにあたり、AOBAさんには、事業計画の策定支援や金融機関への対応もしてもらったと聞いています。

事業承継を終えて、AOBAさんの役割は、経営者それぞれの歴史や重みを持った人たちを次の世代にバトンタッチさせるとても重要な仕事であることを感じました。

萎んでいくはずの人生の可能性が広がることにワクワクする

<事業承継を終えてどのような気持ちですか>

まずはとてもすっきりしています。

これまで日常において仕事が頭から離れるという経験がありませんでしたので、心が晴れやかです。

本来であれば年齢とともに人生の可能性は萎むと思いますが、私はこれからどんどん可能性が広がっていく。それにとてもワクワクしています。

大鋸谷さんにもとても期待しています。

獣医療は日進月歩です。これからを担う若い世代によって、10年後、20年後は予想もできないほど獣医療は進歩していると思います。

ぜひ当院をより発展させていってほしいと願っています。

事業承継を終えて、私は人に恵まれていると改めて感じました。

これからも人と人との出会いを大切に過ごしていきたいと思います。

AOBAから

丸山先生のご協力のおかげでスムーズな事業承継が実現できました。これからも健康には十分にご留意いただき、新たな可能性を存分に広げていってください。本日はどうもありがとうございました。